ルイス・フューレイ/ルイス・フューレイ
Lewis Furey / Lewis Furey
75年のデビュー以来待ち焦がれたルイス・フューレイの初来日コンサート。
所用で想い果たせず泣き暮らしていたところへ
想いを果たした友人から公演のグッズが届く。
とてもありがたいけどちょっと羨ましい。
ヴィスコンティの”地獄に堕ちた勇者ども”や
リリアーナ・カバーニの”愛の嵐”なんかに夢中だった
まだ足が地に着かない二十歳前後の自分にとって
20,30年代のパリの喧噪やベルリンの爛熟を突き抜けて
そこにあっても見えないものとされノーマルな世界から括り出されながらも
世界の端っこにしがみついたフェリーニ的フリークスや地下世界の人々の
哀しくも美しいポートレイト集の如きルイスの作品、
ことにこの一作めにはモラルの底が抜けるような圧倒的な快感がありました。
”ハスラーズ・タンゴ”の響きに噛まれた傷跡は
退廃と背徳どころか家族第一に首まで浸かった今でも
すっかり消え去ってはいないのだと
久々に聞き直しあらためて思い知らされたのでした。
届いたルイス・グッズは
デビュー当時の試聴盤と思しき17センチ・シングルを模した
シングルCD”ルイス・イズ・クレイジー”
と、サード”スカイ・イズ・フォーリング”のアルバム・カヴァーを使った
ブラック・T
家宝を寝てゲット。ありがとうございました。
見た目はすっかり変わってしまったけれど
歌声は今も変わらず 。