新着案内/再会の時

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クリス・コワンコ/スペル
Chris Kowanko / Spell

出ない出ないと何年も待ちくたびれて
すっかり諦めていたクリス・コワンコの第二作が
2001年に聞いたこともないマイナー・レーベルからひっそりと出ていた。
一作目から9年、自らの脆さを特に克服したりもせず
それも自分の一部なのだと弱さを弱さのままに受け入れているかのよう。
それもまた成熟。
無垢な声の響きに変わるところはないけれど
歌いぶりは抑制が効き曲調はバラエティに富んで
もう孤独を直接ぶつけてこちらの胸を押しつぶすことはない。
ギター中心の前作から一転
メロトロンやアコーディオンをはじめとするキーボード類をを大胆に使った効果もあって
孤独は煮つめられることなく撹拌、拡散され塵状になって
やがて聴き手の肩に静かに積もる。
肩に積もったものの重さに気付いたとき
彼の音楽と思索の深まりと九年の時の重みをあらためて思う。

ルー・リード”スウィート・ジェーン”からいただいたと思しき
ベース・ラインが楽しい”モニュメント”
メロトロンの夢幻的な美しさが存分に味わえる”ネット””クライ・アンクル”など
演奏も聴き所が満載。
プロデュースはニルヴァーナでおなじみののスティーヴ・フィスク。
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by miracle-mule | 2009-09-22 03:10 | 新着CD
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