歌謡を掘り下げて世界に出会う

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加藤和彦というひとはずいぶんな洋風かぶれではあったのだけれど
いつも松山猛、安井かずみといった作詞家と組んで曲作りをしていたとはいえ
歌詞は執拗なくらい日本語の使用にこだわっていた。
それは彼のパブリックなイメージにそぐわないように思えるくらいなのだが
海外の最先端のモードや技術をいち早く取り入れて
ルンバやマンボ、チャチャチャやタンゴなど
忘れられかけたノスタルジックなリズムと掛け合わせて
日本的なものへの安易な回帰を避けながら
日本語でイメージできる歌の世界(歌謡の領域)を
飛躍的に押し拡げるという難しい作業をしてきたひとなのだから
どうしても日本語でなくちゃならないのだった。
そうして安井かずみさんとのあいだに残された80年代のソロの諸作品は
ポピュラー音楽の世界的な財産というべき果実なのに
追悼番組や記事などでそこだけすっぽりスルーされている現実には
本当に落胆させられるしファンとして無念でならない。
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by miracle-mule | 2009-10-22 02:08 | ノート
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