三月に友人が送ってくれた
シンプリー・レッド、2005年のキューバでのライヴDVDを
やっと観ることができた。
素晴らしい!
”ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”でもお馴染みの
古いアメリカ車がゆっくり行き交うハバナの街 。
導入部から引込まれずにはいられない。
由緒ありそうなオペラ・ハウスがまた凄い。
その会場の威厳に負けじと(ということもないのだろうけど)オーケストラがフィーチャーされているけれど大袈裟にならず抑制が効いていてとても好感が持てる。
それは主役のミック・ハックネルも同様で
後半の爆発までは抑え過ぎと思えるくらい静かに丁寧に歌い継いで行く。
バックのバンドも腕の達者なひとたちばかりだが
これみよがしなところはひとつもなく
かといってショーのために自分を犠牲にするでなし
すべてが良い塩梅に作用していて実に壮快。
ミックのプロデューサーとしての器の大きさが伺える。
それにしても声の力、歌の力というのはすごいもの。
喉一本でひとはここまでも気持ち良くなれるものなんだと
認識を新たにしたライヴであります。
曲も良い。
どの曲もオリジナルとは趣きを異にしているけれど
熟した果実のように香り高い。
どれも良い曲。こんなに良い曲だったんだなあ。
ありがとう。よいものを見せていただきました。