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新着案内/ホルヘ・ドレクスレール

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ホルヘ・ドレクスレール/エコ
Jorge Drexler / Eco

ファンの間でも評価の高い2004年の作品です。
ホルヘ一番人気のヒット「Todo Se Transforma」や
ゴドリー&クレームの「クライ」を思い起こさせる
PVも楽しい「Milonga del Moro Judio」、
流麗なホルヘ流タンゴ「Se Ve,Se Va,Se Fue」
MBPマナーがウキウキな「Don de Fluir」など
思わず口ずさみたくなる魅力満載です。
エレクトロニカと生音をが互いを引き立て合う、
そんな手腕も際立っています。
映画「モーター・サイクル・ダイアリーズ」の挿入歌
「Al Otro Lado del Rio」がボーナスで入っているのもうれしい。
桜の季節になったらお天気の日にはこの曲たちといっしょに
並木の下をのんびり歩いてみよう。
↑の映画、明日木曜日の21時からBS2で放映するそうです。
お見逃しなく。
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by miracle-mule | 2008-01-30 01:08 | 新着CD

新着案内/ロジャー・ニコルズ

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ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ/フル・サークル
Roger Nichols & the Small Circle of Friends / Full Circle

40年ぶりの二作目です。
途中95年に違うメンバーで
ロジャー・ニコルズ&ア・スモール・サークル・オブ・フレンズ名義の
アダルト・オリエンテッドな「Be Gentle with My Heart」を発表していますが
今回はオリジナル・メンバーで
本来のスウィートでドリーミーな青春のポップスを
思う存分聴かせてくれます。
つくづく良いメロディーを書くひとですね。
春が待ち遠しくなります。

こちらでも気持ちものこもった紹介がされています。
ごらんください。
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by miracle-mule | 2008-01-27 01:17 | 新着CD

本に呑まれて その1 

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小川洋子/ミーナの行進

読み始めた途端に読み終えた時のことを想うと切なくなる
そんな稀な小説です。
70年代初頭、おかあさんの妹宅に預けられた
中一女子の「私」の芦屋の洋館での一年間が綴られています。
特に大きなストーリー展開はないのですが
立派な洋館に住む優しい家族とコビトカバのポチ子にまつわるエピソードや
マッチ箱に託された美少女ミーナのつくるおとぎ話の数々が丁寧に重ねられ、
そこに当時のなつかしい出来事が添えられると
淡く儚く切ない世界が我がことのように思えてきて
物語が手放し難くなります。
女子の夢の世界でもありましょうが
男子とてここは譲りたくないものです。
寺田順三さんの装幀、挿画がまた素晴らしく
ミーナのおとぎ話をひとつずつ
独立した絵本として読みたいという欲を抑えきれません。

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by miracle-mule | 2008-01-26 03:09 | 本に呑まれて

新着案内/ビル・フリゼール

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フローラトーン/フローラトーン
Floratone/Floratone

ビル・フリゼールのバンド名義の新譜です。
この世とあの世を行き交うようなブルース・ドリームとは異なって
地上数メートルのところを細かい反復を重ねながら
うねうねとゆったり回遊するようなプロダクション。
電線にぶら下がった白黒の小さなオーロラを見るようでもあり
オーロラになって地表を撫でまわすようでもあり。
メロディの起伏を出来る限り抑えた
おだやかなやレゲエ、プァンク、スワンプ・ナンバーの心地よさの裏には
二人称の小説を読むような緊張感が張り付いている。
初期のア・サートゥン・レイシオを思わせる
渦を巻くスローな失速感を持った①といい
デュルッティ・コラムの匂いがするギターが映える⑨といい
意外にもフリゼールにはファクトリー(レーベル)好きの疑いが大。
ブラスのデイヴィッド・バーン的響きや
今どきめずらしいダブ処理の跡など
ニューウェーブ・シンパの聖痕がそこここに散見され、
⑩の旋律などクラフトワーク「ヨーロッパ・エンドレス」に聴こえて来る。
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by miracle-mule | 2008-01-23 13:16 | 新着CD

白秋宣言 ホワイト・フォール・デクレア

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一昨日眼鏡が出来てきました。
はじめての眼鏡。
ついにあこがれの眼鏡っ子デビュー、
と言いながらその実態は老眼鏡、しかも乱視つきであります。

さて眼鏡をかけた良く見える状態で鏡を覗くと
そこには自分に良く似た初老男のやつれた顔。
あんた、誰っ。
眼鏡っ子っていうより単なる老人です。
こうなると慣れ親しんだ中年の振りをするのも無理があると思われ、
いっそ若手老人で行こうなんて考えちゃいます。
立ち振る舞いもいちいち億劫そうにして。
ショーン・コネリーでも見てチャーム老人の仕種研究でも始めよう。
インディ・ジョーンズのおとうさん役がおちゃめでいいな。
いつか娘を嫁にやる日に備えて「晩秋」の笠さんにも学ぼう。
ロック界の老人ルックの創始者
ザ・バンドの初期モードを真似るのも楽しい。
着物も以前よりは似合うはず。
物忘れの芸はとうに習得済でマエストロ・クラスだし。
中年でいるよりずっと刺激的な気がするぞ、老人界。
あとは妻がおばあさんになるのを待つばかりですね。
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by miracle-mule | 2008-01-21 00:45 | day after day

長湯の友のTOP7

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陽がのびてきたとはいえ寒さは今が盛り。
お風呂もつい長湯になりがちです。
今回はそんなお風呂で
つい口ずさんでしまうジャグジーなTOP7です。

7 黒の舟歌/浜田真理子
6 あわて床屋/矢野顕子
5 雨/森高千里
4 サルビアの花/井上陽水
3 コーヒー・ルンバ/西田佐知子
2 シスター・ドドンパ(東京ドドンパ娘)/サンディ
1 みんな夢の中/浜田真理子

      次点、早春の港/南沙織

素直に口ずさめるのはやはり日本語の歌になりますね。
あらかたがカヴァーの中で
唯一のオリジナル「雨」の健闘が光ります。
カヴァーといっても西田佐知子の「コーヒー・ルンバ」は
土着化してほとんどオリジナルというか国民歌謡の風格ですが。
一位の「みんな夢の中」浜庫さんの曲といい浜田さんの歌唱といい
文句のつけどころなく湯船で微睡みみんな夢の中。
自分の声が聞こえないくらいに口ずさむのがツボですね。
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by miracle-mule | 2008-01-17 13:11 | day after day

新着案内/ジョー・ヘンリー

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ジョー・ヘンリー/シヴィリアンズ
joe henry / civilians

評判のジョー・ヘンリーをこの新作ではじめて聴きました。
どの曲も深い哀しみに彩られていて
「シヴィル・ウォーズ」では不覚にも涙を絞られましたが
それは哀しみのせいというよりは、細くはあるけれども
「確かにある一条の希望」によるものだったのだと思われます。
打ちひしがれた者の肩を無言でそっと叩く「シヴィル・ウォーズ」の三拍子。
悲痛な状況の中に希望を見出す音楽家のまなざしの射程は深く
緻密に配された音の弓は強く引き絞られ
歌声の矢は聴く者の奥底まで達して心を強く揺さぶらずにはおきません。

トム・ウェイツ、ボブ・ディラン、ダニエル・ラノワ、
ボノ、スティング、エルヴィス・コステロ。
連想するひとは何人もいますが
感動の質は誰にも似ておらず
強いて言えば作品の核に他者の心の痛みに対する強いシンパシーがある点において
天童荒太「永遠の仔」の読後感と
通ずるところがあるかもしれません。

ビル・フリゼールのギターをはじめベース、ドラム、マンドリン
スライド・ギター、弦楽クァルテット、、メロトロン(らしき音)、
そしてヴァン・ダイク・パークスのピアノ。
様々な音色を絶妙な手つきで織り上げた歴史的作品に聴き惚れています。

それにしても失われた時代を呼び起こす力が
三拍子には宿っているように思えて不思議。
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by miracle-mule | 2008-01-15 02:39 | 新着CD

男子の絵本 その2 

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ドナルド・ホール 文、バーバラ・クーニー 絵
もき かずこ 訳/ にぐるま ひいて

クリスマスにうちの奥さんにもらった絵本です。
以前お百姓と農家は違うものなのだと友人が教えてくれました。
お百姓の姓は生業のことで
すなわちとてもたくさんの種類の仕事をこなす人たちを
百姓と呼んだということです。
農家がほぼ農業専門なのに対しお百姓はできることはなんでもやって
生計を立てていたのです。
これはかつてのアメリカ東部のそんなお百姓さん一家の一年を描いたお話です。
父親も母親も今とは違って大人らしい大人です。
子供たちは親の愛玩物ではなく
家計の一端を支える家族というチームの立派な構成員としての誇りを持っており、
父親も彼らに一定の敬意のようなものを払っているようです。
屋根板を切り出し
亜麻をリンネルに仕上げ
リンネルに刺繍をし
白樺からほうきを作り
ろうそくを作り
かえでの樹液からかえで砂糖をつくり
羊の毛を刈り取って織物をつくったり編み物をしたり
野菜をつくったり。
それぞれがそれぞれの役割を果たします。
そして皆自分のしていることが何になるのかはっきり自覚しています。
ただそれだけの話。
でもイマジネイションの手をかけてやれば百の物語に育つ種が含まれています。
東欧のイコンやアメリカの古いプリミティヴ・アートのように
木版に描かれたバーバラ・クーニー絵が
そうした姿をニュー・イングランドの冷たい空気の中に
くっきりと浮かび上がらせています。

こうういう話や絵に出会うと
アメリカというのは”歴史の豊かな”国だと思わずにいられません。
奈良や平安の昔までさかのぼることはできませんが
国取りの勝った負けた取った取られたとは違った
市井の無名の人たちの歴史が断絶なしに今につながっている。
普段の生活の中に歴史が息づいていてちょっとうらやましい。
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by miracle-mule | 2008-01-12 03:08 | 本の棚♦♦棚の本

新着案内/ジョナサン・リッチマン

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ジョナサン・リッチマン&ザ・モダン・ラヴァーズ/同
Jonathan Richman & The Modern Lovers / Jonathan Richman & The Modern Lovers

1976年、洋行帰りの友人が持ち帰った大量のLPの中で
燦然と輝いていた一枚がこれでした。
以来30年余。
この時かけられたジョナサンの魔法はいまだ解けることがありません。
ヴェルヴェット・フォロワーであることをやめ
一気に作り上げた等身大のジョナサン・ミュージック。
鼻詰まり気味のヴァーカル、
三味線みたいなギターとオカズのないタイコと腰砕けのコーラス、
どこか懐かしく鄙びたメロディと
日常の隙間の小さなことどもを
ごく低い目線で膨らませた詩でできあがった曲たちは
一応ロックンロールの体裁をとってはいても
ほとんど民謡かギター漫談のようで
現在の彼に直結する隙間だらけの魅力がぎっしり詰まっています。
何度聴いてもオリジナルにしか聴こえない
「アメイジング・グレイス」も収録したなごみポップの金字塔。

結婚以来15年余。あの時かかった魔法のその後については、、また別の話。
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by miracle-mule | 2008-01-09 03:13 | 新着CD

ジョナサン

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ジョナサン・リッチマン/アイ、ジョナサン
Jonathan Richman / I,Jonathan

普通にしていてもいつもまわりの人々の失笑や冷笑を買ってしまう
それどころか時にいらだたせたりって人いますね。
まわりはその人を笑ったり批判したりすることで
自分の危うい均衡を回復したりするのですが
なかなかそのことに思いが至りません。
ただ心が痛んだ時にはたと気づいたりします。
あの人はありがたい方なんじゃないかと。

ジョナサン・リッチマンという人も本人はいつもいたって真剣なのですが、
その拍子抜けするほどの愛すべき脱力ぶりを
クスクス笑われることで
30年以上も聴き手の心を慰撫しつづけてきた天使のような音楽家です。
売れるための空気の読み方にもまったく関心がないようで
ギターを弾いて歌っていられるのが楽しくて仕方ない様子。
小気味のいい上手なギターとあまり上手ではないけれど暖かな歌声が作る
ちょっとズレていて鄙びた彼の世界に少しでも触れていただければと思います。
92年リリースの代表作のうちの一枚ですが、んーん、何作めなんだろう。

障害や肥満に対して特別な視点と愛情を持った映画作家ファレリー兄弟が
彼らのちょっとお下品で心暖まるラブコメディ「メリーに首ったけ」で
彼に天使の(ような)役を振ったのは慧眼であり、また当然でもありました。
ジョナサン君、監督の期待に応えてこのはまり役を見事にこなし
普段通り失笑を買って観る者の心をほぐしています。

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95年リリース、名曲揃いの「You Must Ask the Heart」も大のお勧め。
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by miracle-mule | 2008-01-05 01:18 | アーカイヴス