<   2008年 07月 ( 10 )   > この月の画像一覧

新着案内/ファー・アウェイ・アイズ

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ライル・ラベット/アンド・ヒズ・ラージ・バンド
Lyle Lovett / And His Large Band

ほとんど馴染みのないカントリー・ミュージックを聴いてみたくなって思い出したのが
以前ロバート・アルトマンの”ショート・カッツ”で
奇妙なパン屋さんを演じて印象深かったこのひと。
CDをセットしてカントリーが流れ出すのを待っていたら
意外にもいきなりビッグ・バンド(ラージ・バンド)のスイング・ジャズが高らかに響き渡り
こちらが呆気にとられいる隙に前半はジャズ〜ブルース三昧で押し切られ
後半に入ってペダル・スティールとともにやっとそれらしい曲が始まります。
で、どうなのかというと
作家性が強く前半も後半もそれぞれなんだかとても良さそうな気配。
声もメロディもアレンジもそれぞれ惹き付けられるものが色濃くあります。
が、何度繰り返して聴いてもその良さが気配に留まるのは何故。
魅力の埋蔵量が大きそうなだけに感じきれないのが口惜しい。
そのための耳が備わっていないせいなのだろうか。
ブラジル耳、ジャズ・ヴォーカル耳がないのは自覚していたけれど、
カントリー、お前もかあ。
でも鍵になる言葉、核になる一曲、梃子になるプレイさえ見つけられれば
一気に親しくなれる予感もあります。
誰かキー・ワード授けてくれないものかな。
でもこのクリップはきっかけになるやも。
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by miracle-mule | 2008-07-29 13:30 | 新着CD

2001秒 近所の旅

愛鷹山の麓のこの付近にはあちこちに湧き水があって
こんなものがそこここにあります。
こどもの自転車を借りてなんと午前中に出発。

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次のポイントへの途中にはこんなものもあって
とりあえず心で手を合わせてみる。

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ここが今回一番のポイント。
おじさんが毎日こまごまと世話をしていてとてもきれい。

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手書きの注意書きに涙。

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すぐそばにはこんな切り通しのような路地。

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妙に馴れ馴れしい鳩が足下に...

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最終ポイントの集会所。
集いは夕方みたいです。

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近くに行きたいの旅、終了。
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by miracle-mule | 2008-07-25 02:22 | 街のバロック

新着案内/カフェ・ブルー 2

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ケブ・モ/キープ・イット・シンプル
Keb' Mo' /Keep It Simple

とにかくども曲もメロディが立っているし
曲調もバラエティに富んでいて
ブルース・アルバムというよりも
ブルース・ベースのシンガー・ソングライターの作品といった方が
伝わりやすそうな2004年の作です。
日向の麦わらのような歌声と
シンプルなアレンジが曲の良さを一層際立たせていますが
そんな中一曲めの”フランス”ではそれまで良く転がっていたピアノが
突然マーティン・デニーか”サウス・オブ・ザ・ボーダー”での坂本龍一みたいな
エキゾティカ・サウンドを奏でて
シャンゼリゼのスモール・カフェでのひとときに憧れる
テキサス男の夢想をカットバックしてゾクリとさせ
直後には何事もなかったかのように平然とブルースに戻って行く。
こんな不自然な展開をすんなり聴かせてみせるこのひとは
やはり相当変わっていて
そこがなんとも癖になります。
この夏はこれと"Suitcase"の二枚で気持ちよく乗り切れそう。
ドローンとしたスライド・ギターの響きは
アスファルトの陽炎に良く合って気持ちよい。

ブラック・ミュージックのコーナー、A~Lの項にあります。
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by miracle-mule | 2008-07-22 12:37 | 新着CD

街遺跡 3

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これは地元ではちょっと知られたムカサ・キッチンという物件。


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あまりの凄みに営業中は訪れることもありませんでしたが
こうしてあらためて見直すと
やはり一度は客として食事ごと味わっておくべきだったと
悔やまれます。

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時の浸食をくぐり抜け、
なんだか意思を持ってるみたいに見えます。

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こちらは古い醤油屋さん。

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裏へまわるとこんな具合。
狩野川べりです。


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遺跡と言ったら失礼にあたる評判の洋食屋さんですが
すでにその風格が...
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by miracle-mule | 2008-07-19 21:50 | 街のバロック

プールサイド

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南佳孝/サウス・オブ・ザ・ボーダー

78年の作だからもう30年。
レコード道楽同好の士Tる君に勧められてひっくり返ってから
夏には欠かせない一枚となりました。
乾きと湿り気が交差する物憂い旋律を
サンバやボサノヴァに乗せたつくづく都会的で知的な一枚。
佳孝の曲と歌、来生えつ子らの詞、池田満寿夫のジャケット、
どれも文句なしに素晴らしいけれど
坂本フィルハーモニークともいうべき
坂本龍一のアレンジが何にも増して魅力的です。
彼の最高の仕事のひとつ。
スティール・ドラムに導かれた”夏の女優”が始まると
気分はもうデヴィッド・ホックニーの画中の人物になり切って
泳ぎ始めちゃいます。
大貫妙子ちゃんのコーラスも瑞々しい。
皆さん若々しいこと!
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by miracle-mule | 2008-07-16 13:19 | アーカイヴス

街遺跡 2

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前景
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後ろから

幼児期を過ごした町内のすぐそばに昔からあった稲荷神社ですが
まさかこんなに珍妙な建物だったなんて
つい最近まで気付きませんでした。
神さまを祀る建物がここまでのんしゃらんな例を他に知りません。
向こう側の未成熟な屋根らしき部分と半端な外階段が
ポイントですね。
公民館としても使われているようですが
奥の方は何になっているのかスーダラな謎は深まるばかり。
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by miracle-mule | 2008-07-13 01:01 | 街のバロック

新着案内/カフェ・ブルー

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ケブ・モ/スーツケース
Keb' Mo' / Suitcase

ブルースといえば
「今朝目覚めたら女房が荷物まとめて消えちまってたのさ」なんて
「まあ聞ておくれよ俺の話を」的な、カメラ目線な表現をしていそうなもので
じゃ、「聞かせてごらんよあんたの話を」と重さ覚悟で聴き始めてみたら
あにはからんや聴きやすい聴きやすい。
この人は自分の心持ちも半ば情景、風景として描写していて
カメラ目線どころか明後日のほうを向いているようでさりげない。
穏やかなメロディやゆったりした歌唱と相まって
シックなカフェでクールなジャズやボサノヴァにまじってかかっても
まったく違和感のないスムースなブルースに仕上がっています。
しかも聴き易さの裏にはいくつもの隠し味やスリルが埋め込まれていて
楽しみが幾重にも積み重なっています。
名曲”ジ・イッチ”でのエレピのカーテンのすき間から滑り込んでくるアフロ・キューバンなピアノや
ほぼ全編でつつましくも美しく響くハモンドB3など
聴き所山盛りのメロウなブルース。

ブラック・ミュージクのコーナー、A~Lに入ってます。
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by miracle-mule | 2008-07-10 11:22 | 新着CD

山のボレーロ

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春先にはまだまだ不器用でリズムのキープどころか音程も不安定で
フィニッシュにたどり着くことさえままならなかったというのに
この頃はすっかり上達して
その水笛のような歌声で目覚めたり
お昼ご飯の友になってもらったり
すっかり恩恵にあずかっています。
他の有象無象のさえずりの中からくっきりと浮かび上がる
うぐいすのメロディアスなホーホケキョ。
でも歌声はそれだけではなくてその後のリズミカルなパートが
カタ仮名に移せないくらい長く続くのです。
一般にルンバと呼ばれる音楽は歌謡的なソンというパートと
ダンサブルなパターンを反復するモントーノからできていて
歌謡とダンスをいっぺんに楽しめるようになっていますが
うぐいす君もしっかりソン〜モントーノ構造を修得して
うぐいす嬢に歌と踊りで心の内を伝えていたのでした。
夏はラテンでゴー!って思うのは人も鳥も問わないというお話。

近くの山の公園でもロマンティカに鳴いていました。
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by miracle-mule | 2008-07-08 02:17 | day after day

ロング・ブラック・ヴェイル

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ザ・チーフテンズ/ロング・ブラック・ヴェイル
The Chieftains /Long Black Veil

アイルランドから移民とともにイングランドや合衆国に渡った伝統音楽が
土地の音楽と交雑を繰り返した末に実った
たわわな果実ともいうべき音楽家たちを迎えて
アイルランド伝統音楽のイノヴェイターが制作した95年の作品です。
鮭の如く母川を遡りあらためてアイルランドと向き合おうとする
歌い手たちを受け止めてチーフテンズが伝統音楽の新たな領域を拓いて見せます。
ゲール語で歌うスティングは生真面目な将校か聖職者のよう。
マーダー・ソングのタイトル・トラックではミック・ジャガーが無垢と狡猾をひと掴みにしてみせ
シンニード・オコナーはすり傷を寒風にさらすように痛々しく
黒々とした大河のような歌声で深く強く郷愁を呼び起こすのは
自身の絶頂期の名作をセルフ・カヴァーしたヴァン・モリソン。
マーク・ノップラーがつぶやく恋物語は村の古老の昔語りの如くひび割れて
ライ・クーダーの鄙びた歌とギターはゆるやかに南方の大洋へと誘います。
素晴らしく弾む歌声でアメリカ生まれのスタンダードからソウルな魅力を掘り起こして
アイルランドに里帰りさせたのはあのトム・ジョーンズ。
チーフテンズの演奏はフィドルやアコーディオン、ホイッスル、イーリアン・パイプなどが
つるんでは離れ、絡んでは離れして
一見好き勝手、自由気ままに戯れているようでいながら
あくの強いゲストたちの歌声を花にたとえ
バンドの演奏を葉や茎に見立てて
ウイリアム・モリスの植物画のような
繊細で静的でかつ生命力に富んだ世界を作り出しています。
霧に映写した名画のような一枚。

ヨーロッパのコーナー、アイルランドの項にあります。
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by miracle-mule | 2008-07-05 02:35 | アーカイヴス

新着案内/ジャジー・ノット・ジャズ

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トム・ウェイツとクリスタル・ゲイル/ワン・フロム・ザ・ハート
Tom Waits and Crystal Gayle / One from the Heart

特殊効果たっぷり、コッポラの映像スタイリストぶりが際立った
80年代初頭のミュージカル映画のサントラです。
とはいえトム・ウェイツの音楽に映像をつけて行くかたちで作られた経緯からすると
このサウンドトラックを映画の原作とみなすこともできそうで
サントラにありがちな雑然としたとりとめのなさは見当たらず
ジャジーだけれどもジャズじゃない、作り物の抒情たっぷりの
フェイクなトータル・アルバムの趣き。
登場人物たちが口を開けて歌い出す代わりに挿みこまれる
独立したビデオ・クリップのような歌と映像が
虚実入り乱れる見覚えがあるようでないような
仕掛け絵本みたいな特異な世界を作り出しています。
カントリー畑のクリスタル・ゲイルとだらしないトム・ウェイツの歌唱は
バックの良くスウィングするの実のジャズと微妙にずれた虚のジャズといった風情で
そこが作り物の美味しい味わいの源泉になっているように思えます。
その差異が一見据わりの悪い映像と呼応して虚・実・虚・実という運動の渦に
見る者を巻き込まずにはおかないといった作りになっていて
聞き終われば映画を想い、見終われば音楽を想う出口のない罪な世界。
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by miracle-mule | 2008-07-01 02:51 | 新着CD