<   2010年 07月 ( 9 )   > この月の画像一覧

ハンガーは飛んでいく

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水曜日はお休みで青山界隈をぶらぶらと。
トマトの専門店なんかもあってさすが都会は..
と思っていたところで出くわしたのがこのお店。
ちょっと感動したというか動揺した。
通常裏方に徹しているものが
それぞれ実に晴れ晴れしく見栄を切るようにして並んでいる。
上着たちのくびきから解き放たれて
群れをなして羽ばたいているように見えなくもない。
「ハンガーに自由を!シューズ・キーパーにチャンスを!」
なんて歌いながら。
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こちらの動揺がおさまって立ち去るまでお客さんは影も無し。
商売の採算からも解き放たれていたのだった。
堂々としたものである。
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by miracle-mule | 2010-07-30 02:16 | 街のバロック

突然の川

長崎と京都。
大切な友人が遠路weekend booksを訪ねてくれた。
はるばる来てもらったのだから
この地ならではの場所に案内したいと思いながらも
日頃の不精が祟ってなかなか目標が定まらない。
苦し紛れに水を巡る旅と称して
清水町の柿田川と三島の源兵衛川へ。
まずは柿田川。
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川底の砂を巻き上げて富士の雪解け水が湧き出している。
水は巨大な蒼いレンズのよう。
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この川には上流がなくて、国道一号線の真下のここでいきなり地下から現れる。
切れるように冷たい水がたっぷりと流れて行くけれど
(多分)一キロも行かぬ間に狩野川に注いであっさり消えてしまう。
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お次ぎは三島の街中に突然現れる源兵衛川。
川沿いの遊歩道は周辺より五℃くらい気温が低い感じ。
水面と靴底の高さが変わらないから水が近い。
猛暑の光をゆらゆら反射して水と水を巡る世界の美しさや効用が
いつにも増して実感されたけれど楽しんでもらえたろうか。

二日とも富士山は雲に隠れたままで
見せてあげられなかったのが心残りだけれど
それはまた次回のお楽しみということで。
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by miracle-mule | 2010-07-26 00:20 | 街のバロック

真夏の夜のジャズ

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50年前に公開されたニューポートでのジャズ・フェスティヴァルの模様をを収めたこの音楽ドキュメンタリーをweekend booksで企画中の”ガーリー・ジャズ”で上映できないかと思案中です。
生産中止のDVDは法外の高値で入手はむつかしく、手持ちのレーザー・ディスクを引っ張り出したもののプレーヤーの具合が今ひとつ調子が悪い。20年以上前のマシンだからまあ仕方ないけれど、そう言ってると上映できないし。
さてどうしよう。
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モンクは”ブルー・モンク”
アニタ・オデイは”スウィート・ジョージア・ブラウン ”と”ふたりでお茶を”
ジョージ・シアリング”ロンド”
ジェリー・マリガン”アズ・キャッチ・キャン”
などなど見所満載。
アニタ・オデイはホントにおしゃれでまさしくガーリー。
時代の風俗がまた今見ても素敵です。
なんとかお目にかけたく気持ちだけバタバタしている熱帯夜。
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by miracle-mule | 2010-07-22 00:46 | ノート

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午前中から昼にかけては毎日weekend booksで下働き。
床を掃除したりプラントに水やりをしたり。
鉢や椅子を表に出しながら
今日はまた格別に日差しがドギツイなあと思っていたら
とうとう梅雨が明けたのだった。
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とにかく強烈なコントラストで影が手でめくれそうなくらい黒い。
久しぶりに俺の影も濃い
と思ったらイモの葉じゃないか。
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by miracle-mule | 2010-07-18 01:33 | day after day

ウェルカム・バック

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ジャック・ジョンソン / トウ・ザ・シー
Jack Johnson / To the Sea

好きで好きでたまらなかったジャック・ジョンソン。
或る日を境にすっかり聴かなくなって
残念だけど飽きてしまったのだなとこの二年
ジャックの音楽に対して恋の終わりのような苦さを抱いていたのだけれど
この新作で焼けぼっくりに火がついて今や大火事。
まずこちらがうらやむようなゆったりとした日々の暮らしがあって
その反映として書き溜められた作品をまとめたシンガー・ソングライター的作品が
”イン・ビトゥイーン・ドリームス”までの諸作だとすれば
この”トゥ・ザ・シー”はスタジオでジャムを繰り返しながら
書き換えられ整えられたいわばジャック・ジョンソン・バンドの色が濃く
これが実によい弾け具合で楽しくてならない。
ヘヴィなギターとのんびりした歌声のミスマッチ具合も微笑ましく
それを支えるポドルスキのベースがまた格別にいい気持ち。
もちろん得意のアコースティック・チューンはあいかわらずの人なつこさ。
ジャック良いなあ、やっぱり良い。
”オン・アンド・オン”と”イン・ビトゥイーン・ドリームス”を合わせたようなアルバム・カヴァーもちょっと寂しげでいい感じ。
JJBのパーティへようこそ。
肩の力すっかり抜いていらっしゃいまし。

You and Your Heart 髪型がおしゃれになりました。

「『焼けぼっくい』じゃないの?」モノを知らないことで定評のある連れあいに指摘されました。
この歳まで「焼けぼっくり」だと信じていた..
「ぼっくり」の方が可愛いでしょう..?
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by miracle-mule | 2010-07-14 22:14 | 新着CD

辛抱が大事

昨日はこの秋に行われるルーファス・ウェインライトの
東京公演のチケット予約解禁日。
朝目覚めて思い出し(朝ってやり忘れたことをよく思い出します)
あわててウドーにTelするもIP電話は通じない。
呪いあれ、音声案内。
実家に駆け込んで普通の電話を使ってことなきを得たけれど
ずいぶん手間暇かかるのね。
このところ精神の成長著しい自分だからこそ
ふふ
ぎりぎり辛抱できたものの
凡夫たちはたいてい途中で挫けたに相違ない。
っていうことは競争率が低いということで
出足躓いたにもかかわらずけっこうな席が取れた可能性があるわけだ、
やっぱり人間、辛抱を忘れたらいけないね。

ルーファスの新作、地味だけどいい、とてもいい。
楽しみです。
でも予約に成功した途端公演日を忘れた。
カレンダーに印がつけられない!
N君、会場で逢いましょう。
でもJCBホールって何処?
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by miracle-mule | 2010-07-11 02:31 | day after day

墨絵の世界

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デヴィッド・シルヴィアン / ブリリアント・トゥリーズ

ひしゃげたトランペットやフリューゲル・ホーンの音色と
間合いに重きを置いたドラムの響きが
聴き手を夢と現のモノクロームなあわいへといざなう
84年の初ソロ・アルバム。
ジャパン時代の暗めでも色鮮やかな
たっぷりとアクリル絵具を使ったタブローから
一気に墨絵の世界に転じたかのような変貌ぶりに
もうひとつ馴染み切れなかった地味な作品だったけれど
四半世紀の時間を間に挟んであらためて向き合えば
変わらぬ白と黒の世界ではあっても
両端の間には無限のグラデーションがあり
その裏には実に豊かな色彩が封じられていたことがわかる。
奥義という言葉があり、オカルトという言葉があるように
真に大事なものは容易に表に顔を出さず
内に秘められることもあるということか。
裏庭で埋蔵経を掘り出した気分です。
埋め込まれた光を解き放つ坂本龍一のピアノも見事。
Brilliant Trees

凄い、シルヴィアンはホントにすごい。
ちなみにこのほんの数年前はこんなでした。
Quiet Life
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by miracle-mule | 2010-07-08 01:09 | 新着CD

すくすく

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順調に育って
修二と彰、ひとまわり大きくなりました。
君たちが下に敷いてるのはさ、
骨もちょっと折れちゃってるんだけど
フィレンツェの露店で買って来た思い出の傘なんだ。
おじちゃんに返しておくれでないか。
でももう所有権がすっかり移っちゃった感じ。
厚いんだわ、既成事実と猫の壁。
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by miracle-mule | 2010-07-05 02:20 | day after day

快と不快の狭間で

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デヴィッド・シルヴィアン / エブリシング・アンド・ナッシング
David Sylvian / Everything and Nothing

<青年スコット・ウォーカーの世界には中間領域が見当たらない。
はにかみを隠せない未熟さと
鉄面皮な老成が直接繋がっている。
よく聴けば彼の歌にはどれもこの両端が埋め込まれていて
その両端が瞬時に入れ替わる彼の世界で翻弄されることほど
スリリングで悦ばしい音楽体験は今他に身当たらない>

快の領域にすっかり腰を落ち着けてしまった音楽は力を失う。
80年代以降スコットと並走するように
音楽の快と不快の境界ラインで
思い切って不快の領域に向かって快の領域を押し拡げて来た
言い換えれば快の堰を切り不快を招き入れる通路を開いて来たシルヴィアンには
鉄面皮な老成はあってもはにかみを隠せない未熟さは
70年代後期のジャパン時代まで遡っても見出すのは難しい。
化粧バンドでデビューした当時から
すでにあらかた出来上がっていた人なのだ、
あの坂本龍一をして可愛気がないと云わせるほどに。
そこで未熟さに代わって老成と対を成すのが
持って生まれた”色気””艶”というもので
時代時代の不快に大きく踏み込み
リスナーの硬直化しやすい感受性を揺さぶってきた
彼の旋律、和声、ビート、音作りの冒険は
この”艶”があってぎりぎりのところで
「快」として成立していた。
が、大きな話題になった美貌のジャパン時代から
その”艶”には不思議なくらいセクシャルな匂いがない。
それは性的なものを飛び越えて
絶えず死に触れていることで活性化する濃厚な”生”を源にしており
それが彼のフィールドである快と不快のマージナルな世界と
いつも呼応し相似形をなして
作品にエネルギーと説得力を供給してきたのだった。

アルバム未収録曲、リミックスなどを多く含むコンピレーションだが
寄せ集めといった感じがまったくないのは
周到な編集によるところも大きいのだろうけれど
驚くほど多様な音楽スタイルを持ちながらも
誰が選んでもこれに近い感触のパッケージになりそうなほど
一貫したものが彼の作品群に漏れなく隅々まで行き渡っているからに違いない。

2000年リリース。
ジャパン時代の佳曲を含む絶品の二枚組です。
"The Scent of magnolia "
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by miracle-mule | 2010-07-01 01:39 | 新着CD