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踊るたぬき御殿in鎌倉(out of 地球)

近くの大きな八幡さまに逃げ込まなかったらどうなっていたことか。
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シックな新しいカフェだの由緒ある蕎麦やさんだの
見るだけでも楽しいお店がいくらもある鎌倉で
どうして見つけちゃったのか、スイートママ。
目をそむけなきゃ危ないと第六感が教えても
異様な引力で視線が吸い寄せられて離れない。
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は?
Jazzが流れるコーヒーの美味しいお店?
悪い夢を見てる?
この異様なユーモア(ユーモアなんだと思う)は何ですか。
日本人離れどころか人類からだって相当離れてるじゃないか。
二階にはカッパや宇宙人のミイラがきっとあるし
かぐや姫の宇宙船もあるし乙姫様の嫁入り道具もあるし
舌切り雀の大きな葛籠だってある。きっとある。
それにこの素描、POPとしてはいささか写実的に過ぎはしまいか。
素敵な鎌倉の町の真ん中にぽっかり浮かんだ黒い闇を私は見ました。
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よく見ると魅入られたように突っ立っているひとたちがウインドウに映っています。
怖いですね。
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by miracle-mule | 2010-11-28 13:01 | 街のバロック

錆寂び

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以前伊豆仁田のcafe irodoriからの帰り道に見つけたものの
なかなか車が停められず撮りそこねていた物件です。
ボンネット・バスでなくてももうここまで古い。
うっすらと残るボーダーの模様、富士急行のバスみたいです。
はるばる富士吉田から来たのかしらん。
古くなった木材も味わい深いものだけど
金属の劣化していく様子もまた美しい。
道具というのはなんと言っても機能が一番ではあるけれど
今度車を買う機会があったら是非錆の似合う車を選びたい。
ていうか錆びてるのしか買えそうもない。
加齢の喩えに使われる錆と苔が同時に気になり始めたのが可笑しい。
人は自然と自分の境遇をフォローするように思考し始めるものなのね。
さて人間もちょっと錆ついたくらいが良いような気がしてきたぞ。
苔のむしたのは困るけど。
全然家人の話じゃありません、念のため。
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「自動扉」の文字に泣いた。
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by miracle-mule | 2010-11-23 03:18 | 街のバロック

Kopyright Liberation Front

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KLF / ホワイト・ルーム
The KLF / The White Room

The KLFの”ホワイト・ルーム”をまたぞろしつこく聴いている。
ステロタイプな展開と
上手だけれど心振るわせることのない「ソウルフル」なヴォーカル、
安っぽい邪教的舞台装置からなるKLFの世界は
とうに焼け野原になった瓦礫の街に鳴り渡る空襲警報みたいに空しくて
どうにも誉められたものじゃないはずなんだけれど
そのわざとらしいこしらえに妙に惹かれて抗い難い。
聴いていたってどこに辿り着きそうもない雰囲気ばかりで空っぽな
でも過剰に美しいメロディと
ケレン味たっぷりなSEが
聴き手を鏡張りの部屋の如き音響空間に閉じ込めて離さず異様な酔いに導く。
安い酒でもひとは気持ち良く酔える、こともある。
そこのところが何かに似てると思ったら
ああ..Was(not Was)でした。
それは好きなワケだわ。
"Justified and Ancient"
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by miracle-mule | 2010-11-18 01:06 | アーカイヴス

あたらしい棚

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weekend booksの店頭に単行本と文庫と新書と雑誌とCDの
お買い得品を収めた棚を置きました。
入り口にそういう棚があると本物の古本屋っぽく見えるでしょう?
うちも一応本物なんだけど未だに貸本屋だと思ってる人が後を絶たず
いち度やらずばなるまいと思っておりました。
誰が放出したのやら、今回はCD、
特にブラック・ミュージックが充実しています。
例えばブラコン。
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アレキサンダー・オニール、キース・スウェット、カシーフ、シャーリー・マードック、アニタ・ベイカーなどなどいっぱいあるです。
ザッツ、フレディ・ジャクソン!
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ファンクなんかもあります。
Zappとジョージ・クリントンとブーツィーetc.
キャミオもあった。フル・フォースなんかも。
大ヒット作から誰も知らない無名の作まで取り揃えてお待ちしています。
どれもこれも300円。
早い者勝ちだよ,ヤムヤム。
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by miracle-mule | 2010-11-12 01:53 | weekend books

ゴースト・イン・ザ・マシーン

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富士市の比奈にある比奈カフェさんの斜め向かいの線路沿いは
岳南鉄道の廃車置き場のようになっていて
これは以前電車を乗り継いで比奈カフェを訪れた連れあいが
発見し騒いでいた強烈な物件。
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線路を跨いで貨車の間に入ると周囲の騒音がカーテンを引いたように退く。
積もった時間の塵が現世の音を吸い取るかのよう。
すぐ横の路を走り抜ける車のエンジン音も遠い雷のようにくぐもって響き
かえって静けさを際立たせる。
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塗装は剥がれ鉄は錆び天井は縁が抜け落ち窓は割れ
どれもこれも見事に朽ち果てている。
電車としてはもう何年も完全に死んでいるのだけれど
現役の電車よりもずっと多く語りかけてくるものがある。
近頃は古いというだけでほとんど無条件に共感を抱きがちで
年季の入った女房殿までありがたく見えて来る始末だ。
壊れたタイプライターだとか使うあてのない靴型だとか
固まってしまったインクとその壜などといった
用をなさないものを愛でる気持ちも少しわかるような気がしてきた。
使用価値を失ってもモノはそこにあって何かを語るけれど
博物館に入れてもらえなければ
いつの間にかひっそり退場して忘れ去られるばかりだから
自分だけでも耳を澄まして覚えておこうと思うのは
単に自分も同じような存在になりかけてるからかしらん。
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by miracle-mule | 2010-11-06 03:03 | 街のバロック

ルーファス覚え書き

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ルーファス・ウェインライトは引用に秀でたひとで聴いていると
聴き馴染んだメロディや音作りにたびたび出会う。
例えば"Oh What a World"では直接ラヴェルの”ボレロ”を引いているし
リリース・ザ・スターズの一曲め"Do I Disappoint You"の後半部分で
金管が狂騒的に唸りを上げる様は
”ボレロ”のクライマックスの巧みなヴァリエイションのようだし
最近作”オール・デイズ・アー・ナイツ”の冒頭を飾る
"Who Are You New York"はドビュッシーの”子供の領分”を換骨奪胎して
ベートーヴェンの”悲愴”をちょいとふりかけた感じ。
しかしながら!驚愕すべきはリリース・ザ・スターズの"Sanssouci "。
カリブの涼やかな風の如きフルートが心地良いこの曲の
一番大事なパートがよりにもよって
荒木一郎の”いとしのマックス "でできているのだ。
ルーファスが印象派の大作曲家に魅かれるのはわかり易いけれど
荒木一郎はね、想像もつきませんでした。
さすがルーファス、引出しが豊富、っていうか豊富過ぎ。
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by miracle-mule | 2010-11-01 12:18 | ノート