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マイルスのヴォコーダー



昨年の終盤から寝ても覚めてもマイルスの日々。
気づいたことがいくつもあったような気はするものの
全部忘れた。
ひとつだけ焼け残った記憶を忘れぬうちに書き留めておく。



いつも新しい発見に満ちているブログ”続・年間通してベスト・アルバム選び”の
ジェイムス・ブレイクに関する記事(昨年五月)における
「ロボットの声として使われてきたヴォーカル加工装置を、
180度転回させて、生身の声よりも人間らしい響きとして聞かせてしまった」
というオートチューン/ヴォコーダーに関する鋭い指摘には心踊らせたものだが
マイルスのミュートにもどこかこれに似た想いを抱かずにはいられない。
極めて肉声に近いトランペットという楽器に装着されて
増幅されたメタリックな響きは
ラッパ吹きのこころの内を探査するソナーようで
その微細な揺らぎを少しも損なうことなく投影し
映画撮影において昼日向を真夜中に一変させる
デイ・フォー・ナイトのフィルターさながらに
聴き手の眼下の景色を一気に月光の青に染め上げる。
かのトランペッターはこの新たな”こぶし”を手に
ブルースの更なる深みに至った、のかな。
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by miracle-mule | 2012-01-20 02:02 | ノート

ジョー・ヘンリーの夢想



Joe Henry / Reverie
ジョー・ヘンリー / リヴェリー

音数こそ少ないもののどこまでもドラマティックに鳴るピアノ。
リズムのキープを半ばベースにまかせたパーカッシッシヴなドラム。
そしてヴォーカルに込められた息苦しいほど過剰なエモーション。
作品との間に適正な距離を置くスタンスを避けて
作品世界にどっぷり身を浸すようなプロダクションは
曲の良さを少なからず減じているように思える。
が、これが好きで好きでたまらない。
この録音の中の何がこれらの瑕疵を引き受けた上で
他を圧するような輝きを放つのか
未だによくわからままもう三ヶ月休まずに毎日聴いている
僕の2011年のNo.1です。
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by miracle-mule | 2012-01-10 00:26 | 新着CD

街の灯り

あけましておめでとうございます。
当地(伊豆の付け根、駿河湾の一等奥地))はおだやかなよいお正月でした。



浜田真理子の歌謡曲〜ポップスのメドレー・セットが大好きで
時々無性に聴きたくなるのだけれどこのお正月に久々にその「無性」が訪れた。
選曲、組み合わせ、繋ぎ方がとにかく絶妙。
”逢わずに愛して〜Do Right Man”とか”湖畔の宿〜Cry Me a River”とか。
特に一度あちらの歌に移ってからいま一度歌謡曲に戻って来るあたり泣きそうに良い。
おだやかで落ち着いた声だから一層揺さぶられてしまう。
この歌は世代的にもツボの中のツボで不意打ち的に流れて来たら号泣ものです。
ひとしきり泣いた後今回はオリジナルも聴きたくなって
You Tubeを覗いてみたらちゃんとあるじゃないか
屋根の上で真理ちゃんといっしょのヴァージョンが。



泣いたよ泣いた。泣きじゃくっちゃったよう。
マチャアキ歌うまいなあ。
後ろ向きなお正月です。
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by miracle-mule | 2012-01-03 22:19 | day after day