新着案内/かそけき光の差すところ2

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スフィアン・スティーヴンス/セブン・スワンズ
Sufjan Stevens / Seven Swans

ミニマルに反復するバンジョーや女性コーラスの催眠効果もあってか
この作品の世界は静かな教会の音楽を思わせる。
そびえ立つ大聖堂ではなく
熱気ほとばしるハーレムや南部の教会でもなく
北国の見捨てられた寒村の忘れられた人々のための小さな教会の
ただ密やかに祈るために用意された音楽。

これからの季節、起きぬけの寝床ほど
恋しく愛しく未練断ち難いものはないというような
温帯的、微温的人間にとって
想像される北国の厳寒の暮らしは
手の届かぬ夢のまた夢の世界ではあるけれど
届かぬ故になおさら掻き立てられる夢想というものもまたこれあるのであって
雪に埋もれた半ば朽ちた教会でひたすら祈る自分の姿を
ロマンティックにうっとり想像しはしたものの
現世の御利益以外に何ら祈ることがないという
寒々しくもリアルな現実に行き当たって絶句。
ロマンティックたちまち寝床まで後退し
亀の如く首をすくめてブルータートルの夢。
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by miracle-mule | 2008-11-17 01:30 | 新着CD
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