ジャズ・ノット・ジャジー

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ライ・クーダー/ジャズ
Ry Cooder / Jazz

たとえば、30年代が終わるころにはすでに時代遅れになりかけていたという
ジェリー・ロール・モートンのジャズ。
ポピュラー音楽にはもっと別の発展の仕方もあったんじゃないか。
そうだったら自分たちはモートンのような音楽の果実を
もっとたくさん収穫できたかもしれない。
ジャズという言葉がまだまだその周辺に
様々な伝承歌や怪しげな素性の音楽を含んでいた
19世紀末から20世紀前半に遡り
現実にはありえなかったもうひとつの進化の過程を
創造的に辿って育てて刈り取った
大胆で優雅なオルタナティヴなジャズ(大衆音楽)の収穫祭。
アルバム中央に置かれた二十年代の夭折のコルネット奏者
ビックス・ベイダーベック三作品の繊細さには不思議な浮遊感があって
足下が危うくなる感じ。
バハマのギタリスト、ジョセフ・スペンスによって
ほんのりクリオール風味が加えられた三曲のトラディショナルは
シンバロン(ハンマー・ダルシマー)が高らかかつメタリックに響き
ベースラインをチューバが担って一層鄙びておおらか。
音楽の豊かさそのものを味わい愛でるには絶好の1978年の一枚です。

収録作ではないけれどこれもまた格別に豊潤な演奏
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by miracle-mule | 2009-03-06 01:57 | アーカイヴス
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