新着案内/ケリー・ジョー・フェルプス

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ケリー・ジョー・フェルプス/タップ・ザ・レッド・ケイン・ホィールウィンド
Kelly Joe Phelps / Tap the Red Cane Whirlwind

線路脇の白い二階家
古びたTEXCOのガス・ステーション
はやらないギリシャ料理店
年寄りばかりの公園
小さな教会の尖塔
ひと気のない郷土歴史館
濡れそぼって途方に暮れている野良犬
交差点にワイアーでつり下げられた信号機
主を欠いた灯台
静かな貯水池
どれもいつか見た映画や画集、小説などの光景の断片なのだろうが
この作品に繰り返し接していると
黒いキャンバスに濃い群青色で描かれたタブローの如き地味な歌と演奏の中から
雨に濡れた車のウインドウ越しに見たようなこんな光景が
記憶の忘れかけた沼の底からひとつまたひとつ
ゆっくりと立ち上って来る。
無くなってしまったもの、無くなりそうなもの、
名も無い人々の小さな生活をよく燻された喉と一本のギターで描き出した
ケリー・ジョー2004年の静かな秀作ライヴ・アルバムです。

この三年後のライヴです。
ピーター(バラカン)激賞の東京公演、行けたひとが真剣に羨ましい。
これは2000年の。もうこういうスライドは弾いてないそうでちょっと寂しいです。
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by miracle-mule | 2009-04-29 01:53 | 新着CD
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