セイラーの歌心

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セイラー / トラブル
Sailor / Trouble

75年のセカンド・アルバム。
世界を股にかけた冒険と犯罪と男と女の物語を
どこを切っても魅惑的なメロディと
歌心に溢れた歌声とコーラス、
郷愁を掻き立てる(リーダーのゲオルグ・カハナスの考案した複合鍵盤楽器)
「ニッケル・オデオン」の音色と
たたみかける目の回るような展開とアレンジで描いた
セイラー畢生の名作劇場、ザッツ・エンターテインメント。
70年代中期ロックの最高傑作、と言いたいところだけれど
形の上から云えばロック的なるものからとことん遠い
それらしさを殆ど削り落とした作品で
ロックと発語するのが気恥ずかしくて仕方のなかった僕たちが
小躍りするような「当時のオルタナティヴ」なのだった。
使用楽器をざっと並べてみるだけでも感じが伝わるかもしれない。
12弦ギター、チャランゴ(フォルクローレで使われるウクレレ似のマンドリンのような複弦楽器)
ハープ、アコーディオン、ピアノ、マリンバ
ギタロン、ベース(主にシンセで代用、効果的)
ドラムス、パーカション
そしてリード楽器のニッケルオデオン。
三味線でいうサワリみたいなノイズを多用して
観光地みやげのような道具立てに血を通わせる
文句のつけようのないプロダクションは
”ワイド・スクリーン”のルパート・ホームズとジェフリー・レッサー。
ハーパース・ビザール、10cc、キッド・クリオール
加藤和彦好きの方お薦めします。

Girls Girls Girls
Glass of Champagne
Jacaranda
The Old Nickelodeon Sound
Panama
これら以外もみんないい歌全十曲。
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by miracle-mule | 2009-11-19 01:15 | アーカイヴス
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