人気ブログランキング |

真冬の花火/エクトール・ラボーのサルサⅡ

c0131206_21592518.jpg
エクトール・ラボー / デ・ティ・デペンデ
Hector Lavoe / De Ti Depende

この二三日は当地でも顔や耳が痛くなるほどの冷え込みで
もう絶好のサルサ日和というかエクトール日和。
エクトール・ラボーのサルサが、とりわけこの”De Ti Depende"がまずいのは
なかなか他の音盤に手が出ずひたすら本作に溺れてしまうところ。
パーカッションは原始の海に沸き立つ気泡
ピアノは大気を切り裂く雷鳴
ブラスの大風が吹き渡りコロが囃し立てる中を
抜群のノリのラボーのヴォーカルが巻き舌も鮮やかに疾走する
01"Vamos a Reir Un Poco"で
いきなり内なるラテン魂が発火。
つづく02のボレーロ"De Ti Depende"では
ロマンティックこの上ない流麗なヨーモ・トーロのクアトロとラボーの絶唱で
ありったけの涙を絞られ
すっかり恋に破れた女の気分で
「あたしを置いて行かないで」
などとよろめいているうちにも事態は進み
さっさと世紀の名曲03”Periodico de Ayer"の幕が開く。
トロンボーンとトランペットの絶妙なアンサンブルに乗って
粋でなまめかしいヴォーカルと山肌を下る霧のようなストリングスの
寄り添っては離れ離れては絡まり合う様の言葉を失う美しさ!
この先も佳曲が連なっているのだが
もはや聴き手の息は乱れ前頭葉はとろけて正気もとうに失われ
その先の印象は四半世紀経っても薄暮の中で朧げなまま。

この三曲を一度でも耳にしていただいて
一人でも多くの方が同じ(幸福な)病を患っていただけたら
うれしく思います。
      東京トロピカル音楽振興会沼津支部(会員二名)初代支部長 談
by miracle-mule | 2009-12-19 22:02 | アーカイヴス
<< 東京トロピカル音楽振興会沼津支... 冬の花火/エクトール・ラボーのサルサ >>