ジョナサン・リッチマン&ザ・モダン・ラヴァーズ/同
Jonathan Richman & The Modern Lovers / Jonathan Richman & The Modern Lovers
1976年、洋行帰りの友人が持ち帰った大量のLPの中で
燦然と輝いていた一枚がこれでした。
以来30年余。
この時かけられたジョナサンの魔法はいまだ解けることがありません。
ヴェルヴェット・フォロワーであることをやめ
一気に作り上げた等身大のジョナサン・ミュージック。
鼻詰まり気味のヴァーカル、
三味線みたいなギターとオカズのないタイコと腰砕けのコーラス、
どこか懐かしく鄙びたメロディと
日常の隙間の小さなことどもを
ごく低い目線で膨らませた詩でできあがった曲たちは
一応ロックンロールの体裁をとってはいても
ほとんど民謡かギター漫談のようで
現在の彼に直結する隙間だらけの魅力がぎっしり詰まっています。
何度聴いてもオリジナルにしか聴こえない
「アメイジング・グレイス」も収録したなごみポップの金字塔。
結婚以来15年余。あの時かかった魔法のその後については、、また別の話。